【アンケート調査】IT人材の年収に変化はあった?評価制度への不満についても解説
弊社ギークリーでは、23年12月から24年1月にかけてサービスをご利用いただいたエンジニア、クリエイター、ゲーム人材の方を対象に「IT人材の年収の変化や評価制度に対する不満」についてアンケート調査を実施しました。近年、働き方改革により、働き方が多様化していることから、企業の評価制度も変化しています。本記事では、IT人材の2023年の年収の変化と評価制度への不満についてアンケート結果から解説します。
目次
アンケート方法概要
「IT人材の年収の変化や評価制度に対する不満」についてアンケートを実施。
【調査対象】弊社をご利用いただいた転職希望のIT人材
【対象人数】897名(有効回答のみ)
【調査期間】2024年1月1日~2024年1月17日
【調査方法】Web上のアンケートフォームへの入力
【質問項目】
- 昨年の同時期と比較して、年収はどれくらい変化しましたか?
- 現職の人事評価方法(制度)について教えてください(※複数回答可)
- 人事評価制度で改善してほしい点はありますか?(複数回答可)
【全体】アンケート集計結果
転職して年収が上がった割合は半数以上
本アンケートによると、転職によって年収が100万円以上上がったと回答した方は全体の5%となっています。年収が上がったと回答している割合は半数以上を超えており、職種やスキルにもよりますが、転職年収アップのための有効な手段であることが推測できます。
以前のアンケート調査では仕事を選ぶ際に1番重視しているのは年収という結果も出ており、転職の条件として現年収よりも高い年収を希望している方は多いでしょう。
高年収の求人や年収交渉などについて知っていると年収をさらに上げられる可能性があります。
IT人材の人事評価で最も多いのは「目標管理制度」
現職の人事評価方法について調査したところ、目標の達成度に基づく「目標管理制度」が31%と最も高く、次いで成果やプロセスに基づく「業績評価」が29%となりました。
「目標管理制度」とはMBOとも呼ばれ、従業員個人が持つ目標の達成までを管理することで組織全体の業績や業務効率の向上につなげる制度を指します。
企業によっては、上司と従業員が定期的にミーティングを行い細かく目標設定している場合もあります。
今まで一般的とされていた「業績評価」よりも「目標管理制度」の割合が多くなりましたが、近年では上司のみならず同僚や部下からも評価を受ける「360度評価」や、職務や役割で評価される「ジョブ型人事制度」なども取り入れられていることが分かります。
人事評価制度への不満1位は「評価基準が不透明」
IT人材が人事評価制度に改善を求めているのは「評価基準が不透明である」という点で、全体の33%となっています。
また上長の主観や感情で評価が決定することにも25%の方が改善を求めており、現職では適切な評価がされておらず、年収金額が自分の適正年収ではないと感じている方が多い可能性が推測できます。
自分の適正年収を知ることで、市場価値の把握にもつながります。自分の適正年収や市場価値が分からない場合は、一度年収診断で診断してみることをおすすめします。
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年代別の結果
20代、30代は半数以上が1年間で年収が上がっている
昨年の同時期と比較して場合、年収が上がっていると回答した方は20代で69%、30代で53%となりました。年代が若いほど年収額もそこまで高くはないため、年収を上げやすい傾向にあります。
IT人材が年収を上げるポイントとして、資格取得などの自己研鑽によるスキルアップや大企業への転職などがあります。目指す職種や企業によって求められるスキルは異なるため、転職を検討する際はどういった準備が必要なのかを確認しておきましょう。
自分だけで転職活動をするのが不安という方は、IT転職のプロに無料相談するのも有効な手段です。
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ほとんどの世代で「目標管理制度」が採用されている
20代、30代、40代では「目標管理制度」が採用されており、最も高い割合となっています。しかし50代は僅差ではあるものの、「業績評価」の方が高い結果となりました。
業績評価と目標管理制度の違いは、目標を誰が決めるかという点にあります。業績評価では、業績評価を高めるための基準を基に上司が目標を決定しますが、目標管理制度では従業員本人が設定し申告します。
近年では従業員の自主性や柔軟な働き方を尊重する考え方も広まっており、評価制度への考え方も時代に合わせて変化していると推測できます。
年代共通で感じている「評価の不透明さ」
年代別で人事評価制度への改善点を調査した結果、ほとんどの年代で「評価基準が不透明である」といった回答になりました。
全体の結果でも評価基準の不透明さが浮き彫りになっていましたが、やはり年代別で見ても、何をすれば自分の評価が上がるのかが曖昧に感じている方が多いと推測できます。
俯瞰的に自社や自分の状況を見るには、同じ世代のIT人材の状況やIT市場について情報収集すると良いでしょう。効率的に最新の情報をキャッチする方法としておすすめなのは、IT転職のプロへの相談です。
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職種別の結果
技術職よりも営業職で年収が上がっていた
職種別で昨年の年収の変化について見てみると、全体的に変化がないと回答した方が多くなりましたが、技術職よりも営業職の方で50万円から100万円年収が上がったという回答した方が多くなりました。
一見、専門的なスキルをもつエンジニアやクリエイター、ゲーム職種の方で年収が上がる傾向にあると思いますが、昨年に関しては営業職の方が年収が上がった傾向にあることが分かりました。
年収が上がるか否かについては、評価制度が影響している可能性もあるため、ここから職種別の評価制度について見てみましょう。
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どの職種も「目標管理制度」の回答が多く、評価基準が不透明なことに不満を感じる
職種別で現職での人事評価制度を調査したいところ、どの職種も差はなく「目標管理制度」と回答した方が多くなりました。
「目標管理制度」は評価者も評価しやすい評価制度になっているため、制度として導入している企業が多い傾向にあり、今回の結果でも「目標管理制度」の回答が多くなったと推測できます。
IT職種別に、現職の評価制度の不満についてしらべてみたところ、どの職種も「評価基準が不透明」と回答した方が多くなりました。
以前、IT職種別で評価制度について調査した際も、「目標管理制度」で評価をされる方が多い傾向にありました。「目標管理制度」は属人的な目標設定で、定性的な目標が多くなり、基準があいまいになってしまう可能性があります。
評価者と従業員の基準のズレてしまったり、正しく成果を評価しにくくなってしまい、従業員側もどこを評価されたのかわからないという状態になります。このような場合、今回のように「評価基準が不透明である」という不満に繋がると考えられます。
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今回のアンケート調査では、IT・Web・ゲーム業界で働く方々の年収の変化や評価制度に対する不満について調査しました。
昇給や昇進は、会社が決めた評価制度、基準で評価されるため、自身では変えることが難しいですが、年収を上げるために、決められた目標をクリアしていく、スキルを身に着けるなど、自身で行動できることに目を向けることが重要かと思います。
しかし、その評価制度が自身に合っていないケースもあるため、現職での評価に対して、昇給や昇格に結びつかない、自身の職種に合う評価方法を導入している企業に転職したいという場合は、是非お気軽にIT・Web・ゲーム業界に特化した転職エージェント「ギークリー」にご相談ください。
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